南島は「沈水カルスト地形」という石灰岩特有の特殊な地形で、「ドリーネ」というくぼ地や「ラピエ」という鋭くとがった岩が見られる父島南西沖の小さな無人島です。
ここは多様な植生に加え海鳥やウミガメの産卵地であり、現在植生回復事業も行なっています。「適正な利用のルール」を守って大自然との遭遇を体験してください。
・海況によって上陸できないことがあります。
・上陸時に崖を登ります。
・その他ルールがございますので、事前にご確認ください。
【南島・母島石門共通ルール】
■東京都自然ガイドの指示に従う。
■東京都自然ガイドは、その身分を表示する腕章等を着用する。
■定められた経路以外を利用しない。
■植物、動物、木片類、石など自然に存在するものはそのままの状態にする。
■動物、植物、種子、昆虫などの移入種を持ち込まない。
■動物にえさを与えない。
■動物を驚かしたり、追い立てたりしない。
■岩石などに落書きをしない。
■ごみは捨てず、すべて持ち帰る。また、海へ投棄しない。
【南島単独ルール】
■ガイド一人が担当する利用者の人数の上限:15人
ラピエ
ラピエの奇観ドリーネとともに南島の独特の景観を形成している
ラピエは、石灰岩が永い年月をかけて風化してできた岩です。
鋭く尖り、また壊れやすいので注意が必要です。
沈水カルスト地形
石灰質の土地が降雨等で浸蝕されできたドリーネと呼ばれる窪地や
ラピエが見られる地形をカルスト地形といい、これが地殻変動等に
より沈降・沈水した地形を沈水カルスト地形といいます。 南島と
その周辺の沈水カルスト地形は日本で唯一のものです。
この独得の景観により、南島は新東京百景に選ばれています。
ヒロベソカタマイマイの化石群
扇池~陰陽池に広がる砂丘には、1,000~2,000年前に絶滅したヒロベソカタマイマイの半化石が数多く見られます。南島では、化石をはじめ動植物・卵等全ての採取が禁じられています。
【上陸方法】
※天候により上陸できない場合があります。
南島上陸にはいくつかの方法がありますが、いずれの上陸方法についても
東京都自然ガイドの同行が必要です。
1・ボートで鮫池に進入し、ボートの舳先から直接上陸。
鮫池から直接上陸の場合は険しい地形を歩きます。
上陸の際、足場の悪い所からの上陸となる為、お子様をおんぶやだっこした状態での
上陸は出来ません。
また、自力で歩く事がまだ困難なお子様連れのお客様、足腰に自信のないお客様も
上陸をご遠慮いただく場合があります。
(上記の場合、他の方が上陸している間船に残っていただきます。
※濡れることがありますので、濡れても大丈夫な滑りにくく歩きやすい履物が必要です。
2・扇池から泳いで上陸。
波が高い時は、上陸をご遠慮いただく場合もあります。
お子様だけを船に残して、保護者の方だけ泳ぎに行くという事は出来ません。
必ず「一緒に泳ぐ」もしくは「一緒に船に残る」ようにして下さい。
泳いでいる最中も、常にお子様の側に付いて下さい。
南島の貴重な動植物を守るためにご協力いただくことがあります。
■南島に何も持ち込まず、何も持ち帰らないようお願いいたします。
■南島の植物を守るために決められたルートを歩いてください。
■植物を踏むことが無いようルートには足場となる石が埋め込んであります。
その上を歩くようにお願いいたします。
■南島への上陸の際に靴やサンダルなど履物の裏を海水で洗っていただきます。
南島に住むカタツムリ等陸産貝類を天敵のプラナリアから守るために行います。
父島に住むプラナリアやその卵が靴底の土にまぎれて上陸するのを防ぐためです。
南島の適正な利用を図るため東京都と小笠原村が取り交わした「適正な利用のルール等に関する協定書」による共通ルールをはじめ、南島における個別ルール、南島への入島にあたり村と都が行なう入島コントロールの取り組みなどについて、適正に守っている事業者であることを認証するために設けられた制度です。
申請・認証は毎年度行なわれ、前年度のルール遵守状況により東京都・小笠原村・小笠原村観光協会により構成される審査会を経て認証が行なわれます。
認証を受けた事業者は「南島利用ルール遵守事業者認証書」及び「南島利用ルール遵守認定事業者」のステッカーが交付されます。
小笠原村観光協会に南島の詳しい記載がございますので参考にしてください。